2留ちゃんのポリクリ日記

地方医学生の日常。

指導医の話と、人生設計の話。

 どうも😊2留ちゃんです。

 

 

 

 やっっっっっと!!!!!4週間にわたる神経内科での実習が終了しました!!!!!!

 おめでとう!おめでとう!

 

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 全てのチルドレンにありがとう。

 

 

 

 今回は本当に指導医の先生に恵まれた実習だった。指導がめちゃくちゃ熱心。科によっては先生方が忙しくて学生は基本その辺に放置しといて朝夕の回診だけ参加……なんてことがザラにあったりするんだけど、それが一切なかった。たくさん診察や問診をさせてもらえたし、患者さんへの病状説明に参加させていただいたり(医療従事者でない人に病気のことをわかりやすく説明するのって実は難しいんだよね。勉強になりました)、国試に役立つ知識から論文レベルのお話まで様々なことを教えていただいたり、本当に本当に充実していた。

 学生の指導だけではなく外来や病棟での業務もしっかりこなして、患者さんにも慕われている。夜は遅くまで研究に従事。ハードワークだ。でも嫌々ながらやっている感じや疲れ切っている様子は一切ない。本当に医者の仕事が、神経内科という科が、研究をすることが、好きで好きでしかたないんだろうなぁ、きっと。ポンコツ学生のわたしにも痛いほど伝わってくる。仕事の話や研究の話をするときの先生の瞳は、いつもキラキラと輝いていた。

 かっこいい。

 シンプルにそう思う。好きな仕事を一生懸命やって、心から楽しんでいる。なんてかっこいい生き様なんだろう。わたしもああいう医者でありたい。

 

 

 

 この4週間があまりにも楽しすぎて、神経内科医になるのもいいなぁなんて思い始めている。ついでに研究もやってみたいなあなんて気持ちまで芽生え始めた。猫の手も借りたくなるような生活をすることになるのは目に見えているが、忙しいのは正直苦じゃない。バリバリ研究やってる医者、かっこいいじゃん。

 1ヶ月前のわたしが聞いたら爆笑しそうだ。どっちも興味なかったくせにね。単純なやつめ。

 

 

 でも同時に、わたしには真似できないかもなあ、とも思う。

 わたしは女だ。世の多くの20代女性たちと同じく結婚願望はあるし、できれば子供だって欲しい。でも、結婚して子供を産んだら、産休育休、復帰しても育児に追われる生活でバリバリ働くどころじゃなくなるんじゃないか。そう思うと二の足を踏んでしまいそうになる。

 どっちかを選ばざるを得ないとしたら、わたしはどっちを選ぶのだろう。

 悩む。

 世のバリキャリ女性たちはみんなここで悩むんだろうなあ。バリバリ働きたい気持ちと、女性としての幸せをとりたい気持ち。どっちが正解なんてことはない。幸せに過ごせる選択肢が正解。そんなことはわかっている。わかっているんだけど。果たしてわたしにとっての幸せは、どちらの道にあるのだろう。なんとか両方を取る方法はないものか。なんて。悩みだしたらきりがない堂々巡りだ。

 こんなとき、男に生まれて来たかったなあと思う。

 少なくとも日本では、男性がこの手の悩みを持つことは少なそうだ。だって子ども産まなくていいもんね子ども欲しかったらちょっと中出しするだけでいいもんね産休なんて取らないでずっと仕事に集中することが可能だもんねたとえ子どもがいたって!!!クソッ!!不公平だクソッ!!好きで女に生まれたわけじゃないんじゃあ!!!!

 なーんて。偏見だけど。男の人を恨んでもしょうがないんだけど。(男性のみなさんごめんなさい。)

 それでもそう叫びたくなる夜が多々あること、許して欲しい。

 

 あーあ。バリキャリ願望なんてなかったら、もっと生きやすかったのかもなあ。

 

 これからもうしばらくは悩みそうです。

 

 10年後、わたしはどんな答えを出しているんだろう。

 

 

 

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神経内科の話。

 どうも😊2留ちゃんです。

 先週は飲み会を理由に更新サボりマンになっていました。てへぺろ

 

 

 

 さてさて、先週から神経内科を回っています。

 神経内科何やってるかよくわかんない科ですね。取り扱うのは主に脳と神経の病気(厳密には脳も神経系というくくりの中に入るんですが、まあまあ)。脳梗塞とか認知症とかですね。精神科とよく間違えられるってぼやいてる先生もいたけど、精神科は心の病気。似てるようだけど全然違うのだ。まあでも脳に関係する科という意味では、共通しているのかもしれない。

 

 

 さて、この2週間で思ったのは、とにかくがっつり勉強することが求められているなあってこと。教授や指導医の先生から出される課題が結構多くて、医者って勉強し続ける職業なんだなあ、と、つくづく思い知らされる。というか、勉強する必要にかられる場面がとても多い。これは神経内科の特徴というよりは、うちの教授の方針によるものだと思うけど。

 

 たとえば脳梗塞の患者さんを担当することになったとして、

脳梗塞とはどんな病気なのか?

・脳のどの部分に梗塞ができているのか?それによってどんな症状が出ているのか?

脳梗塞にもいろいろ種類があるけど、この患者さんはどのタイプなのか?

・それらを踏まえてどんな治療を行うべきか?その副作用は?

などなど、分かっていないと病気を治せないわけです。膨大な知識がないと医者はつとまらないのだ。

 特に神経内科で診る病気には原因不明だったり治療法が確立されていないものが多くて、そういう病気について論文を読んで最新の知識を仕入れる、なんてのも必要なのだ。医学は日進月歩だからね。

 

 知識なんてパソコンに任せればいい、暗記なんて今時ナンセンスなんておっしゃる方もいるだろうが、医学知識は超膨大。いちいちググっていたらとてもじゃないけど追いつかない。それにある程度知識や理解がないと、ググっ出てきた情報を理解することすらできないのだ。チンプンカンプン。そんな医者に命を預けたいなんて思う患者はいないだろう。患者を殺したくなかったら、医者は、勉強しなければならないのだ。

 

 試験のための勉強はつまらないけど、目の前の患者さんについて知るための勉強は楽しい(不謹慎に感じた方がいたらごめんなさい)。この検査は何を調べるためのものなのか。どういう結果が出たらどんな病気だと診断すればいいのか。そういうことを考えるのが楽しい。教科書とインターネットを駆使して、知識が増えるのが楽しい。増えた知識が患者さんのデータと結びついて、体の中で何が起こっているのかが理解できるのが楽しい。医学って楽しい。そう思えるのがまた、楽しい。学ぶことの楽しさ、久しぶりに思い出しました。そうだよね、勉強って主体的にやればこんなに楽しいんだよね。忙しいといえばその通りだけど、今は忙しいことすら楽しい。充実したいい時間が過ごせているなあ、と思う。

 

 

 

 別の科に行ってもこの気持ちを忘れずにいたいなあ。いや、忘れるんだろうけど。

 

 

 

大人のための図鑑 脳と心のしくみ

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地域医療の話。

 どうも😊2留ちゃんです。

 今週は外病院(大学病院以外の病院のこと。主に地方の病院であることが多い)での実習でした。地方の小さな病院ではどんな医療が行われているか、大学病院との違いを学んでこいってわけですね。

 

「地域医療は大学病院とは違って人も少ないし最新の治療もできなくて大変ですが、それだけにやりがいのある仕事だと思いました。わたしも医者になった暁にはぜひ地域に貢献したいです。」なーんて意識高い記事を書く気はない。そんな意識の高いことを本心から言える奴は、留年なんかしないのだ。しかも2回も。じゃあどんなことを思ったのかというと、

 

 医療は、とてもしんどい。

 

 田舎の病院の患者さんは、ほとんどがお年寄りである。認知症が進行しておりなかなか意思の疎通が取れない人がいる。身体中に管を入れてやっと命を繋いでいる人がいる。病気が快方に向かっていても介護が必要で、自分ひとりの力では生きられない人がいる。そんな患者さんをたくさん見ているうちに、かなしい気持ちになってしまった。

    だって、誰もこんな状況、望んでいなかったはずでしょう。

    みんなこんな管だらけの身体になるために、介護で家族の手を煩わせるために、70年も80年も生きてきたわけではないだろう。病気を治す、と言えば聞こえは良いけど、これではただいたずらに命を長引かせてしまっているだけではないのか。QOLの伴わない治療は、患者さんやご家族の苦しみを長引かせてしまっているだけではないのか。それは本当に患者さんのためになっているのか。ご家族のためになっているのか。誰も幸せになれない行為をしているだけではないのか。

 

 医療行為は、本当に患者さんのための行為なのか? 医者の自己満足ではなくて?

 

 そんな思いが渦巻いて最初はずっと鬱々としていた。

 

 鬱が晴れたのは実習の終わり近く。指導医の先生と話をしていたあるおばあさんがこう言った。

「〇〇先生はね、本当に最高の先生。」

 ああ、感謝してくれる人がいるんだなあ。

 それだけで本当に救われた。

    ひとりでも感謝してくれる患者さんがいるなら。ご家族がいるなら。それだけで治療をする意味がある。医者のエゴでなく患者さんのための治療が出来る。そう思うと、鬱々としていた心に希望の光が差してきた。

 

僕のした単純作業が この世界を回り回って

まだ出会ったこともない人の笑い声を作ってゆく
そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える
モノクロの僕の毎日に 少ないけど 赤 黄色 緑

 

    ミスチルの彩りの歌詞。まさにこの通りなんだなぁと思う。

     誰かの笑顔のための治療がしたい。

     誰かの笑顔のための治療を選択できるひとでありたい。

 

 

 

 

 

 

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心療内科の話。

 どうも😊2留ちゃんです。

 

 今週は心療内科での実習だった。心療内科って正直イマイチ何をしているのか分からなかったりする。試しに知人に「心療内科ではどんな病気を診ていると思う?」と尋ねたら「うつ病とか…?」と言われた。うーん。それは精神科の仕事だ。

 

 心療内科は心の病気を診る科。その認識は間違っていない。なにせ『心』という字が入っている。これで心の病気を診てくれなかったら、詐欺だ。それでは精神科と何が違うのか。心の病気(うつ病とか統合失調症とか)を診るのは精神科の仕事ではないのか。この辺の区別が、どうも分かりにくい。

 そんなあなたは心療内科の『内科』という文字に注目してみてほしい。内科。風邪を引いたりお腹を壊したりしたときに行く、あの内科である。これなら分かる。風邪薬を処方したり、必要ならば点滴を打ったりして、喉や胃腸の不具合を直す。心療内科でやっていることは、カウンセリングなどの心の治療よりもむしろ内科に近い。ストレスで胃腸の具合がおかしくなった人には胃薬や整腸剤を処方する。ご飯が食べられなくなった人には栄養剤を点滴し、ご飯が食べられるように栄養指導をする。このように、『心が原因で身体の調子が悪くなったときに、それを良くするお手伝いをする』のが心療内科だ。あくまで体の不調を治すことが中心。その上でカウンセリングや心理療法が必要なら、それも行う。

(実際は精神科に行くのに抵抗がある患者さんが精神科がわりに受診することもある。なかなか曖昧だしややこしい。)

(ちなみにこの『心が原因で身体の調子が悪くなる病気』のことを『心身症』という。)

 

 さて、具体的にはどのような患者さんがいるのか。病院にもよるのだろうがうちの大学では拒食症の患者さんが大変多く、実際に話を聞かせていただいた。

(拒食症は精神の病気ではないのか…?と思う方もいるだろうが、実際に栄養失調などで体の不調をきたしているため『心身症』という扱いになるようだ。この辺の境界線はわたしにもよく分からない。結構曖昧なんじゃないかという気がする。)

 拒食症の特徴の一つに「病識の欠如」というものがある。これは、明らかに病気を患っているにもかかわらず、本人にはその自覚がないというものだ。だから彼女たちは、治療に協力的ではないことが多い。もっと痩せなければ。その気持ちが大変強いので、あなたの今の体重は健康に良くない、太らなければいけないよ、という意見をなかなか受け入れてくれないのだ。たとえ体重が20キロ台で、ガリガリに痩せ細ってしまっているとしても。そういった患者さんにどのような態度で接するか、どうやって治療に前向きな気持ちになってもらうか、というのは他の科でも役に立ちそうだと思った。

「どうしても治してあげなくちゃ!みたいな、ドラマみたいにアツい人だと治療がうまくいかないかもしれない」

「患者さんの言うこと全部信じて共感して感情移入してると、患者さんが、例えばご飯食べてるって言ってるけど実はトイレに流してたとか、そういう風に非協力的だったときにショックが大きくなっちゃうから、ある程度冷静な人の方がいい」

なるほどなあ。

 患者の立場だとつい冷血医者より熱血医者を求めてしまいがちだけど、実際「患者に共感!!うおおおおお!!」みたいな医者は空回りしがちなのかもしれない。患者に共感しすぎてなんでも患者の希望通りにします!なんて言っちゃったら、口に苦い良薬ではなく甘い毒を与えてしまいかねない。かと言って無理やり苦いものを口に突っ込むんじゃなくて、患者が進んで良薬を飲んでくれる方法を冷静に検討しなくてはならない。この1週間では、そのバランスを探る過程を垣間見ることができた。

 ま、どの科もそうなんだろうけどね。

 

 

 

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このブログについて

はじめまして😊2留ちゃんです😊

現在5年生の地方医学生だよ。

 

このブログでは主にポリクリのことや日ごろ思ってるけど言えなかったり、言う機会がなかったりしたことを書いていくつもり。


ここでちょっと解説。医学部の勉強は、

 

1-4年生:座学(基礎医学とか臨床医学とか色々あるんだけど、その話はおいおい。)

5-6年生:実習

 

という風にわかれている。この5-6年生の実習がポリクリ

大学にもよるんだけど、1−3週間ずつ大学病院のいろいろな科を回って、外来や病棟や手術の見学をする。見学だけじゃなくて実際に手術に参加したり、患者さんを診察したりすることもある。

詳しくはこれを見てね↓

https://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/18922

 

これからいろいろ書いていくのでみなさんよろしくお願いします😊ぽよ。